僧帽弁閉鎖不全症手術の記録(1) 発症

早いもので、2月13日のたろう君の心臓の手術から
2ヶ月半が経ちました(今日で75日目)

あの頃は寒さに震える毎日だったのに、
今はもう桜の季節も過ぎ、新緑の季節、GWの最中です
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           (左半身の毛剃部分もだいぶ生え揃ってきました)

直後に振り返るには、とても重たい経験でしたが、
記憶が曖昧にならないうちに、手術の記録を残そうと
1ヶ月程前から少しずつ書き留めてきました

その時々の私自身の気持ちも含めて写真付きの記録として
残しておきたいと書き出したら、かなりの長文になりました



そもそも

僧帽弁閉鎖不全症とは

  心臓内の弁膜(僧帽弁)が変性し、うまく閉じなくなることで
  心臓の血流が悪くなる(逆流が起こる)病気です
  弁が変性する原因は、まだ不明です
 
  初期段階では無症状ですが、徐々に進行して逆流量が増えていき、
  心臓に血液がたまり心臓が大きくなったり、肺にもうっ血が起こり、
  血液中の水分が肺に溜まる「肺水腫」が起こります
  
  このように心臓の働きが弱まり、身体に必要な血液量を
  送り出せなくなると、いわゆる「心不全」の状態になります

  咳、疲れやすい、呼吸困難、失神などの症状が起き、
  重症化すると命にかかわります
  
  ただ、僧帽弁閉鎖不全症の犬が全て心不全に進行するわけではなく、
  無症状のまま経過したり、内科治療がうまくいき、心不全に進行することなく
  寿命を全う出来るケースもあります


治療法

  内科治療と外科治療があります

  内科治療 
    投薬による一般的な治療法です
    病気そのものを治すものではなく、進行を遅らせたり
症状の緩和が目的で、基本的に一生投薬が必要です

  外科治療
    変性した弁膜を手術で修復する方法です
    根本的な治療法ですが、心臓にメスを入れ、心臓を一度止めるという
    大きなリスクを覚悟する必要があります
    また実施している病院はまだ限られています
 
   
    たろう君が手術を受けた「JASMINEどうぶつ循環器病センター」は
    犬の心臓病の先進医療を行う専門病院で、所長の上地正実先生は
    犬の僧帽弁閉鎖不全症の手術では 世界一とも言われる先生です
    
    因みに2014年のセンター開設以来おそらく600件くらいの手術件数は
    あると思われますが、柴犬の手術はたろう君が初めてでした
     
    


まずは発症から、「JASMINEどうぶつ循環器病センター」を受診する経緯まで


2014年12月 掛かり付けの病院で、初めて心雑音を指摘されました

  ただこの頃、2ヶ月間で4人の先生に聴診してもらっていたのですが、
  雑音を指摘したのは、少し前にたろう君の担当になった一番若い先生だけ、
  聴力の差とか許容範囲の違いなのかな?などと不思議に思ったものです

  おそらくこの頃が発症段階の極々初期だったのでしょう

  たろう君の普段の元気な様子を見ていても、どうしても心臓に異常ある
  というのが信じられなくて、あれこれ心配するのは年明けにもう一度
  診てもらってからという逃げの気持ちがあり、あまり病気のことを
  調べたりもせず次の検診を待つことにしました


2015年1月  掛かり付け病院で心臓の検査
  
  年明け、やはり心雑音があるということで、検査をしました

  レントゲン検査では心臓の大きさ(VHS)等異常なし

  エコー検査では僧帽弁が少し厚くなっている
         そのため弁の動きが鈍くなって血液の逆流が起きているとのこと

  血液検査 BNP検査  結果は370  基準値は<900なので正常値

         BNPは心臓(おもに心室)から分泌されるホルモンで
         心臓への負荷が増すと増加します

  逆流はあるものの、咳などの症状もなく元気なので、定期的な検査で
  経過を見ることになりました
  
        
2015年12月  掛かり付け病院で定期検査

  レントゲン検査 心臓の大きさ等異常なし

   BNPも375で基準値以下
  
  この時も目に見える症状はないので、引き続き経過を見ることになりました 


2016年12月  掛かり付け病院で定期検査

  レントゲン検査で、VHS10.0 まだ基準値以下だが一年前より
                      大きくなっている

  エコー検査でも、LA/AO(左心房・大動脈比) 1.87 基準値1.5を超える
           (ただしこの数値は測るタイミングで大きめに出てしまったようです)  

  BNPは1012 一年前より急上昇し基準値900を超える

            
2017年3月  掛かり付け病院で再度BNPの検査

  レントゲン検査で、VHS10.7 基準値10.5を超える

  BNPは2176 さらに上昇

  ネットでBNPの数値の解釈を調べてみると
  「僧帽弁疾患がある体重20Kg未満の犬でNT-proBNPが >1500pmol/L
  の場合には、今後12か月以内に心不全を発症するリスクが上昇
  しています。」ということ

  
  この段階でも、咳などの症状は無く、見た目は元気そのもの
  
  なのに数値はどんどん悪くなっていくことに正直困惑しました

  ただ、このBNPの急激な上がり方には強い危機感を持ちました
  心拡大も始まっていることから、循環器専門の病院である
  「JASMINEどうぶつ循環器病センター」を紹介してもらうことにしました

  JASMINEのことは私がネットで調べて、受診を希望しました
  掛かり付け病院では以前にも紹介をしたことがあるそうで、
  スムーズに予約を入れてもらえました

  
  この時点で、ACE阻害薬(フォルテコール)の服用を始めました



  シニアになっても、年齢不相応なくらい元気なたろう君には
  心臓の病気なんて一番縁遠いと思っていました

  そして心雑音が出るようになっても、
  症状はもっとゆっくり進んでいくものと思っていたので、
  この急な展開はかなりショックでした

  ただこの間自分でも不思議なくらい悲壮感はありませんでした

  たろう君に外見上の症状が全く現れず実感が湧かないということも
  あったのでしょうが、おそらく一般的に思われているような
  「犬の心臓病=不治の病」
  では必ずしもないということを、早くから知ることが出来たからだと思います 

  やはりたろう君に心雑音があるとなった時点で、
  「僧帽弁閉鎖不全症」という病気に関する知識がほぼゼロの状態から、
  あれこれ自分で調べ始めて(本当に)程なくたどり着いたのが
  「JASMINEどうぶつ循環器病センター」のHPでした
  
  冒頭に「犬の心臓病も手術で治る時代が来ました」とありました

  それを読んだ瞬間、「あっ、そうなんだ」と素直にストンと自分の中に
  インプットされたことを今でも覚えています

  実際の手術はそんな簡単なものではないのですが、
  この時から「手術で治せる」は私にとってラストリゾートとなりました
 
  それでもこの時点では、まさかこちらの病院にお世話になる程には
  ならないだろうと高をくくっていたところがあったので、
  やっぱり不思議なご縁があったのだと思います
  
  上地先生の本
  
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  受診を決めた時から、手術まで何度も読み返しては
  「大丈夫、大丈夫」と自分に言い聞かせていました
  

  

  

  

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