僧帽弁閉鎖不全症手術の記録(3) 手術の説明を受ける

2017年12月27日
JASMINEどうぶつ循環器病センターで手術の説明を受けてきました

たろう君は病院に行くこと自体がストレスになるので
お家でお留守番です
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以下は、当日手術の説明書を見ながら受けた説明をもとに
私なりにまとめたものです



手術の内容

 僧帽弁修復術

  目的  変性した僧帽弁を修復することで、血液の逆流量を減らして
       心臓の負担を減らす
      
  手法  うまく閉まらなくなった弁膜を人工糸(ゴアテックス糸)で縫い縮める
       (弁輪縫縮術)と、伸びたり切れた弁膜の腱(腱索)の代わりに
       人工糸で弁膜を心臓の筋肉に固定する(腱索再建術)という
       ふたつの手術の構成からなる
 
       心臓の拍動を止めて切開するため、「人工心肺装置」により
       血液と酸素の循環を行う

  治療効果 血液の逆流を減らすことで心臓や肺の負担を減らし、
         心不全の症状を消失・緩和することを期待
         これにより余命を延長させ、心臓薬の服用が必要でなくなる
         可能性もある

         逆流量の軽減が充分でなかった場合は、術後も心臓薬の
     服用が必要になることもある

         術前の併発症によっては、術後も症状が残り、治療が引き続き
         必要になることもある (気管虚脱による咳、不整脈など)

     手術をしても逆流が完全に無くならない場合もあるということです
     ボロボロになった弁を人工糸で縫い縮める方法なので仕方ないかも・・・
     でも、わずかな逆流なら残っても問題ないそうです

     人間の手術では人工弁に置き換える方法もありますが、
     犬の場合は、弁の大きさに個体差がありすぎてコスト面で
     無理なのだそうです
       
             
               
実際の手術の流れ     
 
  手術前検査 手術2~3週間前に行う全身状態の精密な検査
           輸血に備えた血液型の検査も行う

            
  輸血の用意 たろう君の場合、身体が大きくて自己血輸血が可能なので
           そのための採血をする
           自己血で足りない場合に備えてドナー血液との適応検査
           身体の大きい子は輸血自体が必要ないことも多いそうです
 
  当日の手術の流れ

      手術前検査 レントゲンや血液検査

      手術前準備 切開部分の剃毛や全身麻酔の準備

      執刀医、担当医からの手術の説明

      いよいよ手術 所要時間は約3時間(その間心停止時間1時間)
          
         麻酔導入
          
         頸部と内股部を切開し、体外循環用と血圧測定用の管を入れる
           
         左側の胸部を切開
              たろう君の場合は10~15センチの切開

         心臓の拍動を止めて、心臓(左心房)を切開し弁膜を修復する

         この際に「人工心肺装置」を用いて、心臓の代わりに全身に
         血液を送り、肺の代わりに血液に酸素を取り込む        

         閉胸後自発呼吸の再開を確認して麻酔覚醒 

       執刀医からの説明
       
       ICU室へ移動 飼い主と面会


  入院管理 一週間ほどの入院が必要  
         

  退院後   術後1ヶ月は安静

         血栓を予防する薬を3ヶ月程度「内服」

         抗血栓薬は、実は以前は「自宅で注射」でした  
         そんなの絶対無理~って思っていたので、内服と知り
         すごくホッとしました

併発症       
       
       よく認められる、僧帽弁閉鎖不全症の併発症としては

       ・三尖弁閉鎖不全症  右側の心臓の弁膜(三尖弁)の病変
       ・肺高血圧症
       ・気管虚脱
       ・慢性腎臓病/利尿剤による尿毒症
 
       たろう君の場合、三尖弁閉鎖不全もあるそうですが
       軽症のため特に治療は行わないとのことでした

 
      
手術の合併症 
  
       いろいろ説明がありましたが、一番怖いのは血栓塞栓症
       術後合併症で亡くなるケースで一番多い原因

       あと膵臓での塞栓で起きる膵炎
       これも重度の場合は亡くなるケースがあります


だいたい以上が、説明書にそって説明され、
その頁ごとに説明が理解できたかを確認していきました




私達の方から質問としては
        
手術の成功率

   やはりこれが一番気になります
        
     具体的なデータとして示されたのは、少し前のものになりますが、
     こちらの病院の開設から1年間くらいの統計で
     無事退院出来たのは(退院率) 約90%で、
     ステージ別では、たろう君のステージB2だと97%
         
     開設から約3年半経った現時点でも、ほぼ同じくらいの数字だそうで、
     やはり肺水腫を起こす前のほうが成功率は高いです



     ただステージB2での手術の決断は、そのステージゆえの難しさが
     あると思います

     もっと進行したステージなら、もうこれ以上苦しむのを見たくないという
     気持ちや、「余命」という現実に直面する中での決断でしょうが、
     ステージB2だと、外見上はとても元気です

     なのでここで手術を決めた場合、「元気な身体にメスを入れる」的な
     気持ちになってしまうのです 
          
     それでも無事成功すれば、万々歳ですが、もしそうでなければ
     これは先生も言っていたのですが「あんなに元気だったのに・・・」
     ということになってしまいます
       
     と言って、逆に手術をしないでいる間に、急に悪化してしまえば
     「あの時手術をしておけば・・・」となるし
       
     肺水腫のリスクが高まったら手術と、決めてはいたものの
     いざ決断となるとやはり気持ちが揺れました
       
       
退院までに亡くなるケースの原因        
         
     退院までに亡くなるケースの原因としては血栓塞栓症などの
     合併症によるものが多い
     あとはかなり重篤な場合や持病によるもの
         
     合併症は10歳を超すとリスクが高まるとのことで、
     その点でも、もう12歳のたろう君だと手術をするなら早いうち
     となります
         
                
手術後の再発について

     術後の心臓の再肥大の可能性についてですが、
     担当の先生の経験だと、比較的大型犬で起こることがある
     とのことでした
       
                
柴犬であることは?

     なんか変な質問ですが・・・

     実はJASMINEでは今まで柴犬の手術例は無いそうです
     (大学病院時代に数例あった)

     2014年に開設以来、おそらく600件くらいの手術例には
     なるでしょうから、初診の時それを聞いた時はビックリでした
       
     こちらで手術する犬はチワワとかの小型犬が圧倒的に多くて
     手術した子の平均体重は3キロ台

     なので体重10キロ超のたろう君だと、もう大型犬扱いです
     手術の時のサイズ感もだいぶ違ってきそうです
     (素人考えなんですけど)

     しかも犬種的には初だし・・・

     質問している本人も、なんだか何が心配なのか
     うまく説明できなかったのですが
     やっぱりある意味「初」なので・・・どうなんでしょう   

     あくまで、その子その子の心臓の状態次第で、
     犬種による症状や経過の明らかな違いは無いとのことです


       
血栓予防について

     合併症で一番怖い血栓
     そのリスクを少しでも減らすため、飼い主が出来ることはあるか
       
     例えば血液サラサラサプリを飲ませるとか

     たろう君は普段アンチノールというオメガ3を含むサプリを
     飲んでいますが、こういうのを術前もっと積極的摂ったほうが
     良いかと質問したところ

     血栓というとメタボとか血液ドロドロとか連想しますが、
     これはあくまで人間の話で、犬の心臓手術で出来る血栓は
     人工心肺を使うことが原因なので、サプリでリスクは下がらない

     ただオメガ3の摂取自体は良いなので、続けて下さいとのこと
   

現在服用している薬について

       今飲んでいるアレルギーの薬について、
       ステロイドは免疫に影響するので今から徐々に減らし  
       手術の前までには完全に休薬が必要

       抗アレルギー剤や甲状腺ホルモン剤は、
        服用していても大丈夫

                    
手術で切る場所

       たろう君の場合アレルギーがあり普段からカイカイ持ちなので、
       実はこれがすごく心配
       手術の痕をを掻いたり舐めたりする場合は
       カラーや術後服が必要になるかもしれない

入院中のこと

        心配なのは入院中のトイレ
        たろう君は完全お外派なので、どうなるのかと聞いたら
        どうしても外でしか出来ない子は、用を済ませるために
        外に連れ出してくれるとのこと
              
        あと食事のこと、面会のことなど

この他にも、手術までの間の緊急時の対応など、
事前にまとめておいた質問やその場で気になったことを質問しました

説明を聞いてホッとしたこともあれば、新たに心配になることもあり
でも、もう決めなくてはいけません

もう一度家に持ち帰り、熟慮の後
      
2017年12月30日

    電話で手術の予約をしました
    この時はもう第一希望だった2月6日は埋まっていたので
    次の週の2月13日の午後になりました
    1ヶ月半先です


こうして手術の日も決まりました
あとはその日を無事に迎えるため、出来る限りのことをするだけ
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この穏やかな寝顔を守るためです



その後、手術の一週間前になって、
手術の時間が午後から午前に変更になりました

病院から連絡があり、午前の手術がキャンセルになり、
次にその枠に入る予定の手術が長くなる可能性が高く、
その場合、午後のたろう君の手術開始が遅れたり、
翌日に延期になってしまう恐れがあるので
たろう君の手術を午前中にしてほしいとのことでした

そういう理由なら仕方ないと変更したものの、
午前だとスゴイ早起き(午前4時とか・・・)になるな~


早起き苦手なので、さらに緊張度上がります










        

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